グレープフルーツ、チューハイは浮遊感。
明日の研修が死ぬほど憂鬱で逃げ出したくて、腹立たしくて、今日は1日中ぐずぐずくすぶっていた。
夜、晩御飯を食べに行ったレストランでなんとなくグレープフルーツチューハイを頼んだ。
ラストオーダーで頼んだので、閉店までの30分で何とか全て飲み干した。
帰りの車の中ではふわふわとSpank Happyの『Angelic』を聞いてアンニュイに浸った。
お酒は20になったころ、調子に乗って飲みまくっていた。
楽しくなって好きだった。
1年前に体調を崩したのをきっかけにお酒もあまり飲まなくなったけど、やはり、お酒は楽しい気分にさせてくれる優れものだなと思った。
考えてもしようがない事を、どうしても考えてしまう時にはお酒を飲むのがいいのかもしれない。
今日みたいにぐずぐずくすぶったような日には、さっぱりした生絞りのグレープフルーツ果汁が沢山入ったチューハイなんて、きりっとしていて本当にちょうどよかった。
冷たくて、苦くて、さわやかで、のどに流し込んでいる間は何も考えられなくなる。
飲み終わるころには酔いが回ってこれもまた頭が回らなくなってちょうどいい。
今日は外はとても寒くて、家に帰り着いたら、赤外線ストーブをすぐにつけてその前にどかッとすわり、火に当たった。
ほろ酔いで火に当たってあったまることはとても幸福感が増してライフハックだなと思った。
あの人に会いたいなあ。風俗のバイト入って、稼いでちやほやされたいなあ。
あの人に会えたら「私であそんでください」って言いたいなあと、酔った頭で考える。
酔っているときだったらいえるだろうなあと自分の真面目さを憎む。
酔いが醒めることは魔法が解けるような感じがするよなあとぼうっと考えた。
好きな人に会いたいと、未来に願いを託す事。
研修なんて、適当にやっつけて、土曜に風俗のバイトにはいって早く荒稼ぎしたいなあとわくわくする事。
研修なんかで憂鬱な気分になってる時間なんてないんだと、よいが醒める頃には気づいて、少し元気になった。
いつかあの人とチューハイ飲んでいちゃいちゃできたら最高じゃんと、そんな恋する気持ちになれてるなんて幸せじゃんと、明るい気分になったのだった。